とんかつランキング更新宣言から1ヶ月半更新が滞り、第1回、第2回を2日連続更新。そして、まさかの3日連続更新。1〜3までのハイペースっぷり、そう、これは気分が乗った同じ日に一気に書き溜めておいたのである。

どうも、GOEMONです。

今日は筆が進む進む。というわけで、港区とんかつランキング第三回は2017年オープンの麻布十番「とんかつ 都」であります。運営会社さんが肉の卸などをやられているそうで、都の他にもすき焼きのお店なんかも展開されているそうな。

拙者、麻布十番は徒歩圏内でありながら基本的には全く近寄ることはなく、強いて行くならたい焼きの名店「浪花家総本店」、ラーメン「ICHIKORO」、十番交差点「麻布ラーメン」などにサクっと寄るのみ。それぐらい十番が苦手なのだが、今回はこのランキングのために重い腰を上げて十番へ行って参りました。
(苦手な理由は単純!キラキラしていて部屋着みたいな服で歩くと変な目で見られるからです。オシャレに遠い拙者NG地区)

訪問したのは平日の14時過ぎ。14時30分がラストオーダーのため、空いていそうな時間帯を狙い伺ったのだがドンピシャリ。先客はテーブル席3名とカウンターに2名。長い長いカウンター席がガラ空きです。

カウンターのど真ん中に着席し、メニューを見ずに格好よく「上ロースで」と麻布十番にふさわしいクール注文を繰り出す。にこやかに優しい笑顔で注文を取った店主らしきお兄さんが調理に入る。すぐさま、お水とおしぼり、お新香、そして野菜のお出汁が出てきます。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

おしぼりが無いとんかつ屋も多い中、「とんかつ 都」は場所柄もあり店内もキレイだしおしぼりもしっかりと出してくれる。これは良店の予感。その後、なかなかカツを揚げる音が聞こえてこないなかキャベツやその他の準備が進みます。入店して約10分後にようやく揚げ始め。色々と下ごしらがあり、すぐに揚げる訳ではないようだ。

揚げ始めてから5分ちょっとでご飯と豚汁、そしてロースかつ着丼。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

キレイに並べられたロースかつとふんわり盛られたキャベツ、そしてポテサラ、練りからし。コンガリと揚げられた衣は写真からも伝わるように薄くてカリカリな仕上がり。

小皿にソース+すりごま、だし醤油、メープルシロップを準備する。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

そう、ここの名物はとんかつにメープルシロップをかけて食べるのだ。なんじゃそりゃ、と最初は思ったものの口コミを見ていると何やらこれが意外と美味しいらしい。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

いつもは左から3切れ目を一口目にするのだが、箸をかなり小さめに切り分けてあるため、バランスの良さそうな4切れ目をファーストバイトに選ぶ。塩で食べたい気持ちを抑えお店の名物であるメープルシロップでまずは食べてみる。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

小皿のメープルにとんかつを浸し、ちょっぴり不安な気持ちのままパクり。

うーむ。ふむふむ。

メープルの甘じょっぱさがまずは広がり、かりかりとした薄い衣、そしてガシュガシュとしたザ・赤身な肉質。中心部はほんのりとレア感が残っているものの、かなりしっかりとした火入れ具合。メニュー表に「ミディアムで仕上げています」と記載がある。

肝心なメープルとんかつのお味だが、美味くないわけではないが想像していた通りの味というのが本音。メープルの味がじゅわっと広がり、意外ととんかつに合うには合うのだがご飯に手が進まない。飲みながらカツ皿としてつまむ時には良いかもしれないが”定食”ではおかずを食べてご飯をかき込みたい。その点ではメープルとんかつはやや拙者には合わない味だ。

さて、気を取り直して続いて二口目。左から3切れ目に手を出す。一口目の4切れ目から左3切れはほとんど脂身がなく赤身オンリー。5切れ目から右へは徐々に脂身が増えていく。3切れ目はテーブルに置いてある塩2種のうちウユニの塩で頂く。

ガッシュガッシュと先ほどよりさらに赤身赤身している。しっかりとした火入れ具合なので脂身がないとややジューシーさが物足りないか。しかし、メープルではなく塩で食べるとやはり肉の旨味が引き立つ。

この一口からご飯も食べる。テーブルに置いてある札によると新潟の農家と契約しているっぽく、そこの農家のコシヒカリだとのこと。つやつやぴっきりな白米、とても美味しいご飯である。すかさず豚汁も飲んでみる。大根、ニンジン、豚肉が入っており、大根が大量にゴロゴロといらっしゃる。こちらもあっさりとした仕上がりで全体的に麻布十番ということもあり、女性受けしそうなさっぱりさだ。

お次は5切れ目、赤身と脂身は9:1ほど。こちらも塩で頂くことにする。美味い。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番
脂身がさっと溶け、赤身も先ほどよりも中心部なのでしっとりさも少し残っている。カリカリとした衣と赤身、さらっと脂身、この一切れの完成度はかなり高い。もしかしたら、ファーストバイトは5切れ目にすべきだったかもしれない。

6切れ目はまだ試していない だし醤油で頂いてみる。少し辛子を付けて醤油をちょんちょん、パクリ。うむ、美味い。なんだかだし醤油を付けると一瞬牛カツを食べている気になる。しっかり目な赤身が多い部位では醤油もありかもしれない。けど、個人的にはウユニの塩がオススメか。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

残りの部位でソースも試してみたが、ここのソースは少し風味が変わっている気がする。何かの風味だったが何の風味かが出てこない。凄いモヤモヤするので誰か訪問してわかったらぜひ教えてください。

拙者は脂身がキツイ端の方を辛子とソースで食べることが多いのだが、都のロースかつはそもそも脂身が少ないし、かなりさらっとしているのでソースは一切れだけにしておいた。

終盤での左の2切れはそもそもの火入れ具合と脂身が削られていることもあり、少々パサつきを感じてしまった。付け合わせのポテトサラダは一風変わった作りでほとんどマヨネーズ感がなく、健康志向。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

こちらもポソポソとしてしまい美味とは言えず。キャベツは細目でふんわりと盛られているので、なかなかに美味しい千切りである。

上ロースかつ定食 - とんかつ都 麻布十番

お新香もかなりあっさり、口直しには良い。ご飯を食べ進めるには薄味なのでそれを期待してご飯とお新香を残しておくのはNG。

全体的な印象としてさっぱりあっさりな味付け、くどさがなく女性ウケが非常に良いもののとんかつ大好きな男性からすると物足りなさを感じてしまう、という所だろうか。

清潔感や接客、店の広さなどはとんかつ屋でなくともトップクラスに良く、ホスピタリティ溢れるよき空間であった。

ご馳走さまでした。

では、総評。

【肉部門】(18.5 / 25)

・左から3キレ目のファーストインパクト:3.0点
・2切れ目と4切れ目の美味しさ:3.5点
・脂身の美味しさ:4.5点
・全体的な赤身と脂身のバランス:3.5点
・衣:4.0点

【その他部門】(17 / 25)

・ご飯:4.5点
・キャベツ:3.5点
・豚汁:3.5点
・付け合せ(お新香):2.5点
・ソースや塩その他、調味料など食べ方:3点

【お店部門】(20 / 20)

・店員さんの対応:5.0点
・清潔感:5点
・雰囲気:5点
・個人スペース:5点

合計:55.5 / 70 点

カツの火入れ具合、メープルという食べ方は拙者には合わずお肉部門での評価はやや低めだが、お店部門では満点。女性や脂身が苦手だけどロースかつを食べたい方、お店の雰囲気や清潔感を重視する方にはオススメ。

近くに寄ってまだ食べたことがなければメープルの面白さもあるので寄ってみるのはアリ、めちゃくちゃ美味いとんかつを食べに行くぞ!という日には他の有名店がオススメかもしれない。

ではまた!

港区とんかつランキングリンク集

港区とんかつランキングリンク集

第一回 大門/浜松町「のもと家」の厚切りロースかつ定食
第二回 大門/浜松町「とんかつ檍」のロースかつランチ定食
第三回 麻布十番「とんかつ 都」の上ロースかつ定食
第四回 六本木「豚組食道」のロースかつ膳
第五回 六本木「イマカツ」の特選ロースかつ膳
第六回 赤坂見付「末吉」の特選ロースかつ定食
第七回 赤坂「とんかつ 水野」の特上ロースかつ定食
第八回 新橋「とんかつまるや 新橋烏森口店」の厚切りロースかつ定食
第九回 新橋「とんかつ 明石」の特ロースかつ定食
第十回 三田「とんかつ芝」の上ロースカツ定食リヴ
第十一回 南青山「とんかつ 赤月」の岩中豚ロースかつ膳
第十二回 白金台「とんかつ すずき」のロースかつ定食
第十三回 御成門 燕楽の「ロースかつ定食」
第十四回 麻布十番 むら中の「特製ロースかつ定食」

とんかつ 都とんかつ / 麻布十番駅赤羽橋駅

昼総合点★★★☆☆ 3.2