毎週火曜日更新、「港区とんかつランキング」。今週で7回目を迎え、毎週とんかつを食べていると飽きるかと思いきや全くそんなことはなく、むしろ港区以外の秋葉や上野方面の美味いとんかつ屋へも早く行きたい。そんな欲求が湧いてきている。
どうも、GOEMONです。
さて、そんなとんかつ脳になりつつある拙者が今宵伺ったのはこちら。
とんかつ 赤坂 水野
東京都港区赤坂2-7-5 赤坂ブライドビル2F
営業時間
月~金曜日:11:00~14:00, 17:00〜21:00(L.O.)
定休日 :土曜日、日曜日、祝日
伺ったのは平日の夜20時前、今年を象徴するかのようなまたもや雨という悪天候に見舞われながら歩いて向かう。場所は山王下よりちょっと溜池交差点側。とんかつ「まさむね」からもすぐのビルにあります。下の階には「赤坂 多に川」があるマンションビル。
階段を上り、店内へ入って席へ案内される。カウンターが数席、2人がけのテーブルが5組に4人掛け(最大6人いけそう)のテーブルが1つぐらいのスペース。お隣のグループが直前に来たようで先にそちらの注文が入り、後から拙者。ややタイミングが被ってしまった。
調味料
カツの到着までに調味料をチェック。やや濃度低めのウスターよりのソース、袋のカラシ、食卓塩、七味とこちらは普通の定食屋さんに置いてあるもの。
注文後、14分程度で直前に頼んでお隣にカツが到着、その後5分程度で拙者のカツが到着。お隣が5人組だったのでちょっと時間がかかってしまったようだ。デフォルトでは10分程度かと思われる。
ロースかつ定食(特上) 1,320円
注文したのは「ロースかつ(特上)定食」と「ちょいカレー」。名物がカツカレーなのだが、「港区とんかつランキング」での比較のためロースかつに。しかしカレーも食べたいのでちょいカレーを頼んでおいた。
ロースかつには並、上、特上とあるのだがグラムが変わる他、特上になるにつれて肩ロースに近い部位を使っているので柔らかくなります、とのこと。
ちなみに以前までは松竹梅でランク分けされていて、松が一番安く、梅が一番高いという面白設定だったのだが恐らく10月1日の増税でメニュー金額を変える際に並上特上に変更したようだ。
ロースかつ
さて、カツの方は前回の「末吉」と同じく昔なつかしのコンガリとキツネ色に揚がった高温揚げのカツ。太目に大きく6切れに切り分けてある。店内の雰囲気もカツもどこか懐かしく感じ落ち着く。
ロースかつ3切れ目
左から3番目をファーストバイトに選び、断面を見てみる。脂身と赤身、サシ、赤身。どうやらロースかつ定食にはリブロースを使っているようだ。連れのカツカレーを見た所、カツカレーのカツには普通のロースを使っている。高温よく揚げながら、中はレア感はないもののしっとり感が伺える。
3切れ目に塩を振りかけ、箸で持ち上げる。高温揚げ特有のカリカリとした音に胸を踊らす。ご飯にワンバウンドさせ脂身側から一口。
ザクザクとした衣にしっかりとした肉質の豚、ほどよい脂身でジューシーさも感じられて美味い。正直な所、値段も安く昔ながらの雰囲気だったのでもう少し脂身がくどかったり赤身がパサつくかと思ったら大間違い。
ブランド豚を扱う2,000円代のとんかつと比べてしまうと豚の旨味はやはり劣るが、それでも赤身、脂身、衣共に充分に美味い。
ご飯
カツの勢いそのままにご飯をかき込む。うむ、美味い。カレーに合うようにか、水分少な目の少し固めの仕上がりのご飯。
塩とカツ、ご飯。良いコンビネーション。
ロースかつ2切れ目
二口目は左から2切れ目。先ほどより脂身の少ない赤身多めな部分。こちらも引き続き塩で頂く。
うむ、美味い。ザクザクの衣のクリスピー感を楽しめながらもパサつくことなく、しっとり感も残してある。脂身はそれほどサっと溶ける融点ではないかもしれないが、嫌なくどさが残ることはなく程よいジューシーさを感じさせる良い働き。
ご飯をかき込み、味噌汁も飲む。
味噌汁
汁椀は至ってシンプルな味噌汁。わかめと豆腐、少しのキャベツが入っている。ほっこりとした家庭的な味。
千切りキャベツ
ここらでキャベツにも手を出す。一般的な細さの千切りキャベツ、これに感してもみそ汁同様普通か。
ソースをひとかけし、味を付けて食べる。少し気になるのが水っぽさ。千切りにした後に水にさらしていて、その水切りが甘いのか盛りの中盤から下のキャベツがかなり水っぽくなっていた。
ロースかつ4切れ目
続いては4切れ目。こちらもバランスの良さそうな一切れ。この一切れだけ持ち上げた時に衣が剥がれてしまったが、これ以外はぴったんこだった。
4切れ目も塩で頂く。2切れ目同様にしっかりと美味い。特に水野で好印象なのが油切れのよさ。カツの下面を見てもまったくベチャつくことなく、皿を見ても油がほとんど残っていない。
両面がザクザクとした衣のまま最後まで楽しめるのは高温揚げのカツを食べる際にとても嬉しい。
ロースかつ5切れ目
5切れ目はソースをひとかけして頂いてみる。パクり。
これはいわゆるとんかつだ。あの味。普通にウマい。が、拙者としてはせっかくのクリスピー感が損なわれるので塩で食べた方が良いかと思う。
ロースかつとちょいカレー
本当は2~5切れ目のどこかでカレーをかけて食べたかったのだが、塩で3切れ食べてしまったので残りの端切れ2つはOn Theライスしてカレーをかけて頂く。
あらま。お母さん。お母さん厨房に居る?
ってなぐらいお母さん。
家で気合を入れて作った日のような日本食カレーにカツ。実に良い。
たまに食べたくなるカツカレーの味。ただ、端切れは脂身が多いのでやはりカツカレーを食べたいなら最初からカツカレーを頼んで食べた方が良さそうだ。
最後は余ったカレーをキャベツにかけて皿をキレイにしてご馳走様。
では、総評。
【肉部門】(19 / 25)
・左から3キレ目のファーストインパクト:4点
・2切れ目と4切れ目の美味しさ:3.5点
・脂身の美味しさ:3.5点
・全体的な赤身と脂身のバランス:4点
・衣:4点
【その他部門】(15 / 25)
・ご飯:3.5点
・キャベツ:3点
・豚汁:3点
・付け合せ(お新香):3.5点
※写真撮り忘れたのだが、福神漬けとさくら漬けがあった。それ自体は2.5点といった所だがちょいカレー(220円)として特別1点追加。
・ソースや塩その他、調味料など食べ方:2.0点
【お店部門】(14.5 / 20)
・店員さんの対応:4点
・清潔感:3.5点
・雰囲気:4点
・個人スペース:3.0点
※ランチの込んでいる時は相席になるらしく、相席だと結構スペースがキツイように感じた。今回は連れがカツカレーだったので皿の数が少なく困ることはなかったが、相席で両方が定食を頼むとちょっと狭いのではなかろうか。
合計:48.5 / 70 点
1,000円ちょっと(並なら940円)でこのクオリティのとんかつが食えるのはかなりの高評価。文中の通り、ブランド豚のとんかつほど噛みしめた瞬間に爆発するような豚自体の旨味は感じないが、それでも塩で食べると充分に美味しい豚の味がするし、ザクザクと油切れ文句なしの衣が楽しめて良いロースかつ定食と言える。
2,000円までは出したくないけど美味いとんかつが食べたいという時には非常に良いのではないだろうか。残念だったのはキャベツと調味料、少し前の食べログの口コミを見たところキャベツがパサパサだったといくつかあったので、それを見て最近は水にさらしているのかもしれないのだが、それはそれで水っぽさがありすぎたので難しい所。少ない人数で回すと毎度切り立てを用意するのも大変ですからね。
他、全面喫煙可なのでタバコの煙が嫌いな人は同じタイミングで喫煙者が居ると気になるかもしれない。
拙者としては全体的に満足、雰囲気もよく良い晩飯でした。ご馳走様でした。
ではまた!
港区とんかつランキングリンク集
港区とんかつランキングリンク集
第一回 大門/浜松町「のもと家」の厚切りロースかつ定食
第二回 大門/浜松町「とんかつ檍」のロースかつランチ定食
第三回 麻布十番「とんかつ 都」の上ロースかつ定食
第四回 六本木「豚組食道」のロースかつ膳
第五回 六本木「イマカツ」の特選ロースかつ膳
第六回 赤坂見付「末吉」の特選ロースかつ定食
第七回 赤坂「とんかつ 水野」の特上ロースかつ定食
第八回 新橋「とんかつまるや 新橋烏森口店」の厚切りロースかつ定食
第九回 新橋「とんかつ 明石」の特ロースかつ定食
第十回 三田「とんかつ芝」の上ロースカツ定食リヴ
第十一回 南青山「とんかつ 赤月」の岩中豚ロースかつ膳
第十二回 白金台「とんかつ すずき」のロースかつ定食
第十三回 御成門 燕楽の「ロースかつ定食」
第十四回 麻布十番 むら中の「特製ロースかつ定食」
とんかつ 赤坂 水野 (とんかつ / 溜池山王駅、赤坂駅、国会議事堂前駅)
夜総合点★★★☆☆ 3.6