寿司のうまい寿司屋。当たり前のことですが米粒をおいしく食べてもらうのが寿司屋の仕事だと思っています。酒の肴や飲み物にはこだわるつもりはありません。 拘りは、1つ1つの寿司に対して丁寧に手業を加え、味は勿論、見た目もしっかりしています。

またシャリが小さめで女性でもたくさん味わえる所も魅力です。 また、ネタは17年間信用している魚屋から直仕入をしております。食べごろの状態で、寿司本来の美味しさ 是非、隠れ屋に足を運んで下さい。多くを語るつもりはございません。食べていただければかならずうまさにわかります。気さくにご注文いただければ幸いです。

引用:食べログ

酒の肴や飲み物にこだわるつもりはありません” という今時の高級鮨屋では当たり前に努力し、良い酒を揃え、組み合わせを考えてコースを作っている個所をここまでキッパリと言い切る。この漢気、カッコいい。

というわけで、今回は大阪旅行1日目の夜に伺ったこちら。

外観 - まさる 大阪 鮨

まさる

大阪府大阪市浪速区下寺2-3-10 梅吉マンション 1F

営業時間:17:00-23:00
日曜営業
定休日:水曜日

昨年(2018年)の頭にも訪れ、今回が2回目。前回伺った時はまだ食べログ3.6前後だった気がするのだが、アルゴリズムのアップデートもあって今や3.91まで上がっている。食べログ2018,2019はともにBronzeを受賞しているようで、おめでたい。でも2017年の口コミでは4点を越えてたらしく、上下動が激しい模様。

さて、このまさるは冒頭の引用文にもある通り、とにかく握り。確かに日本酒などはそれほど種類は無く、3種ほどだっただろうか。システムもお決まり1本という訳ではなく、つまみが少し欲しければ頼めばいいし、握りをお任せしても良いし、お好みも出来るのかな?

拙者は2回ともお任せで、基本はお任せで良いと思う。予約丁度の時間に訪問し、まずはビールで乾杯。

少しつまみたいので、お造りを少しと焼き物だけお願いし、その後は握りをお任せして晩酌スタート。

蟹の身と内子 - まさる 大阪 鮨

蟹の身と内子

お通しは蟹の身と内子。あっさりめの薄味付けの身ととろりとした内子。まずはこれでビールをゴクゴクと進め、今宵の鮨に備える。

強面な大将さん、前回来た時はめっちゃ怖そう~と思っていたのだが、話し方などはやんわりで優しい方なので今回は緊張せず安心のスタート。

若い女の子2人は1人は前回と同じく、もう1人の子は変わったかもしれない。どちらも丁寧な接客で良い子。

以前は女の子が私服のジャージ姿で厨房内に居て、それが印象的ですごくアットホーム感があったのだが、どうやら制服スタイルになったようだ。

お造り盛合わせ - まさる 大阪 鮨

お造り盛合わせ

しばしビールを飲みながら待ち、お造りの盛り合わせの到着。〆鯖、イカ、太刀魚、鮪赤身、穴子白焼き、真鯛、つぶ貝の7種。

基本的にお造りを頼むと季節により多少変わるが、〆鯖、イカ、太刀魚、白身、貝類、穴子白焼き、他1種という構成。

やや厚めの切り付けで、どれもボリューミー。真鯛と太刀魚が特に美味い。

穴子の白焼きは前回もそうだったのだが、やや水っぽい。

のどぐろの塩焼き - まさる 大阪 鮨

のどぐろの塩焼き

焼き物はのどぐろの塩焼き。

脂の乗ったのどぐろにスダチをギュっと絞って、おろしを乗せてパクッ。

この脂、たまらなく美味い。そんでもって、やはり脂の乗った魚と大根おろしが合う。

お嬢が魚の皮は基本食べない無礼者なので、拙者が皮をもらっておろしと食べる。皮だけでも美味い。

お造りと焼き魚を頂いたら、早速握りへ。16貫ぐらい出しますので、途中で止めるか追加で言ってくださいね。ということでスタート。

キスの握り - まさる 大阪 鮨

キスの握り

初手、1貫目はキスの握り。

淡泊な白身の旨味、じんわりと甘い。食感も程よく残りつつ、旨味も出ている。酢飯と鮨種の間に大葉が挟まれていて、これがサッパリと良い具合。

1貫目にふさわしい美味しさ。

カワハギの肝乗せ握り - まさる 大阪 鮨

カワハギの肝乗せ握り

2貫目、カワハギの握り。上にはカワハギの肝と刻みネギを乗せてある。

こちらは醤油ではなく、ポン酢が塗られている。

カワハギの旨味に肝の濃厚な甘さ、そこへポン酢のさっぱり感で大変美味。カワハギの肝とポン酢が良い。

鮪赤身漬けの握り - まさる 大阪 鮨

鮪赤身漬けの握り

3貫目、マグロ赤身の漬け。

3貫目にして、拙者の1番好きな赤身の漬けの握り。

まさるさんでは柵漬けではなく、平漬け。程よく漬かった赤身はほんのりとねっとりさが出てウマさがガン増し。これは最高に美味い。

どこの鮪かは聞かなかったが、美味しい鮪でテンションが上がる。

カマスの握り - まさる 大阪 鮨

カマスの握り

4貫目はカマスの握り。

皮目を軽く炙ってあり、炙ったことにより香りが増して風味がよい。

白身ながら皮の脂で淡泊な旨味以外にも、脂の旨味を感じられる一貫。

キンキの握り - まさる 大阪 鮨

キンキの握り

5貫目はキンキの握り。

上には肝、紅葉卸、芽ネギを乗せてある。

カマス同様に皮目が炙ってあり、これが絶品。キンキを握りで頂く機会があまりないのだが、上品な脂がめちゃくちゃ美味い。

焼き物の印象が強いキンキだが、まさるでは定番でこれは食べるべき一貫。

2,3貫続けてでも食べたい。非常に美味。

煮あわびの握り - まさる 大阪 鮨

煮あわびの握り

6貫目、煮あわびの握り。

上には甘いツメをちょろっと垂らして。ツメは甘すぎない控えめ。

アワビは煮過ぎず、しっとり感と弾力も残る火入れ具合。

つまみで食べても美味いが、握りで食べてもアワビは美味い。

車海老の握り - まさる 大阪 鮨

車海老の握り

7貫目は反り立つ車海老。

ギュイっと縦長に握る特徴的な形の車海老の握り。

ぶりんぶりんな海老がうんまい!やや小ぶりな車海老だが、一口で食べやすく、味も良い。

これまた食べずには帰れない一貫。

バフン雲丹の握り - まさる 大阪 鮨

バフン雲丹の握り

8貫目、バフンウニの握り。

海苔は巻かず、ウニと酢飯のみで。

パクっと食べると、濃厚なウニが口の中でとろけ、鼻を抜ける磯の香りがよく美味い。

これはたまらんね。

いくらの軍艦 - まさる 大阪 鮨

いくらの軍艦

9貫目、いくらの軍艦。海苔がパリパリなうちに即食い。

ぷちぷちなイクラが口の中で弾けまくる。そこへ海苔の良い香り。これが相まって美味いこと美味いこと。

拙者が都内で行く鮨屋はだいたい、軍艦ではなくて小丼にして食べるため、久々の軍艦だったけど、海苔と合わさるとやはり美味い。

煮穴子の握り - まさる 大阪 鮨

煮穴子の握り

10貫目は拙者の大好きな煮穴子の握り。

こちらの煮ツメもアワビと同様甘さ控えめ。少し山椒が入っていてふわっと薬味の風味がする。

欲を言えば、穴子は脂のノリがもう少し良いと嬉しいがそれでも美味い。

炙りトロの握り - まさる 大阪 鮨

炙りトロの握り

11貫目、炙りトロの握り。

軽く炙った鮪のトロ、これはもう悶絶級の美味さ。口に入れた瞬間じゅわ~っと溶ける大トロ。

脂の量が尋常じゃない。じゅわじゅわでとろける。めちゃくちゃな美味しさ。

卵焼き - まさる 大阪 鮨

具入り出汁巻き卵

12貫目は具入りの出汁巻き卵。

甘い卵ではなく、出汁巻き。中には椎茸、ネギ、カニ?のようなものたちがちらほら。

鮨屋の甘いカステラ系卵焼きも好きだけど、拙者はこのような出汁巻きの方が好み。美味しい出汁巻き。

この出汁巻きならつまみで数個分貰って日本酒飲みながら、ちびちびやりたいところ。けど、色んな種類の握りを食べたいので我慢。

小肌の握り - まさる 大阪 鮨

小肌の握り

13貫目は拙者の大好きなコハダの握り。

やや大き目なコハダ。コハダ自体は脂のノリもよく美味い。

ちょっと塩味が強く残っていて、塩辛さがあり、大好きな鮨種なだけにこれだけは少し残念…!!!

赤貝の握り - まさる 大阪 鮨

赤貝の握り

14貫目、赤貝の握り。

ぷっくり良い感じの赤貝。

しゃくりとした歯切れのいい触感に赤貝の香りが鼻を抜ける。

酢飯と合わさればまぁ美味いこと。

煮ハマグリの握り - まさる 大阪 鮨

煮ハマグリの握り

15貫目、そろそろ終わり近づくサイン、煮ハマグリの握り。

写真撮る角度が悪く、大きさがわかりにくくて申し訳なし。甘いツメがかかった煮ハマグリはぐにゅぐにゅと噛み続ければ、ひとかみごとに旨味じゅわじゅわ。

大きな煮ハマをごもごもくにゅくにゅ食べる感じ、たまらないね。これまた鮨に欠かせぬ一貫。

あん肝の握り - まさる 大阪 鮨

あん肝の握り

16貫目、あん肝の握り。

あん肝はおつまみで食べることが多いが、握りにしても美味い。

とろっと炊いてある濃厚なあん肝と酢飯、これぞ鮨の良さよ。

もっと酢が強めな酢飯と食べるとさらに美味そうだけど、充分に美味い。

いったんこれにて一通り終了です、とのことなので、巻物と1貫を追加。

鮪赤身漬けの握り - まさる 大阪 鮨

鮪赤身漬けの握り

リピートはどうしてもまた食べたいこやつ。鮪の赤身、漬け。大阪には来れても年1回ぐらいなので、最後に漬けをもう一度。

3貫目の鮪と同様、うんまい。17貫目で腹も膨れて来ているが、感じる美味しさは変わらずめちゃウマ。

まさるさんの漬け、安定の美味さ。

しじみの赤だし - まさる 大阪 鮨

赤だし

最後の巻物前に赤だし。お酒は次の日に備えてほどほどにしておいたが、赤だしがあるとホッコリ温まり酔いも落ち着いてありがたい。

お腹を落ち着かせつつ、最後の巻物の〆に入る。

トロたく巻き - まさる 大阪 鮨

トロたく巻き

ラストを飾るのはトロたく巻き。

実は前回来た時も最後にトロたく巻きを出してもらったのだが、その時は今回より多く食べて、かなりお腹がパンパンな状態だった。

なので、残すのは申し訳ないから頑張って食べよう。という気合しかなく、全然味わえてなかった。

しかし、今回は最後にトロたく巻を絶対に美味しく食べると意識していたので、お腹には余裕がある。

そしてついにトロたく。

一口食べる。

美味い美味すぎる。何じゃこのトロたく。

まず、大トロ。良い部位を惜しみなく使っていらっしゃる。噛んだ瞬間にじゅわ~っと広がるトロの脂。

そこへ沢庵のパリパリとした食感にすりごまのほのかな風味。

酢飯と海苔も相まって、完全体となっている。

おいおい嘘だろ、前回来た時こんな美味いのを無理やり胃に流し込むだけだったなんて…なんてバカな食べ方をしたんだ、と後悔しつつも美味さに感動しながら大事に大事に最後まで頂いた。

最後の最後に一番美味いものを食べれて、満足度もさらにアップ。やはり、まさるさんは握りがバッチリ美味かった。

トロたくを食べ終わり、赤だしを飲み干しご馳走様。旅行先の晩飯にふさわしい非常に美味い鮨でした。

だんだんと予約が困難になりそうだが、大阪に来たら毎回行きたいと思える良いお店。

酢飯がかなり小さく、たくさん種類が食べられるのも良いし、カウンター数席のみのこじんまりとした雰囲気も良い。

強面な大将も「お腹いっぱいになりました?」とにんまりすると笑顔が可愛い。また来年にでも伺おうと思います。

ご馳走様でした。

ではまた!

まさる寿司 / 四天王寺前夕陽ケ丘駅恵美須町駅難波駅(南海)

夜総合点★★★☆☆ 3.7

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