珍しく渋谷での仕事を終え、慣れない若者の街のキラキラ具合に圧倒されながら夜飯に悩む。赤坂や四ツ谷のような小料理屋は渋谷のどこにあるのかわからない。渋谷で飲むのはそもそも1年に1回ぐらいで、ほとんど渋谷のお客さんに連れてってもらう店しか行ったことがない。

ん〜、たしか前に渋谷に詳しい人に連れてってもらった店はここら辺だったかなぁ。と道玄坂とマークシティの間をぷらぷら。店名も忘れちゃったし、外観も忘れた。なんか地下に入ったような気もするし、入ってないような気もする。わからん、参った。

今から赤坂か四ツ谷に戻るか。面倒だけど。

と、思いながらタクシーを拾うために大通りへ向かう途中、ふと目に入った看板の文字

酒菜

酒菜、店名の前にこの文字を並べている店に間違いがあるはずがない。拙者の経験上、酒菜と掲げるからには間違いなく店主は酒飲みの心を理解した方である。ゆったりとした雰囲気で小皿に並ぶ酒の進むつまみ、客の雰囲気を読み取った絶妙な絡み加減。それが酒菜を看板に掲げる店の掟。

というわけで、何の前情報もなく突撃したのはこちら。

酒菜 けいろく庵

酒菜 けいろく庵

東京都渋谷区道玄坂1-15-7 アネックスサクマ 1F

営業時間
[月~土]:18:00~25:00
定休日 :日曜、祝日

一見にはやや入りにくい雰囲気の入り口。少し階段を降りて、奥にある中の見えないドアを開ける。カウンター席のみのこじんまりとしたお店。

先客は2人。カウンターの中にはママさんが一人。どうやらママさんだけのお店なようだ。

「おひとりですか?」と確認後、端の席へ着席。やはり一見でひとりで来る拙者の年齢の客は珍しいのか、やや驚きの表情。

着席して、とりあえずビールを頼む。

ビール - 酒菜 けいろく庵

ビール

カウンターには色々な焼酎が置いてある。グラスにビールを注ぎ、グビっと一飲み。

先客のお二方は常連さんのようで、時おりママさんも交えておしゃべりしながら飲み食いされている。

常連さんの集まる良い居酒屋の雰囲気。

拙者はこういう常連さんが集まるような店の時は、場の雰囲気を壊さぬよう端っこで空気に徹し、皆さんの会話を盗み聞きしてニヤニヤしながら、それをつまみに飲むのが好きだ。

お通し - 酒菜 けいろく庵

お通し

ビールを少し飲んだところでお通しの到着。

出てきてびっくりしたが、もはやお通しのレベルでは無い。笑

これだけで結構飲めちゃうぐらいの質と量。「お通しです」と言われなかったら、頼んでないつまみが来たと勘違いしてしまいそうなぐらい。

このお通しを見て、やはり当たりな店だったと確信。

ゴボウとヤーコンのきんぴら - 酒菜 けいろく庵

きんぴら

一番左はきんぴら。ゴボウとおそらくヤーコン。後述するが、この日は飲みすぎてしまって記憶が曖昧。

シャキシャキと歯切れよい食感の根菜で見た目的にもヤーコンだったと思うのだが、かなり美味しかったのは覚えている。これってヤーコンですか?と聞こうと思ったのだが、初見で慣れてないこともあり、ヤーコンかなぁ、他の何かかなぁと悩んでいた。

味付けもほどく、家庭的な優しい味ながらも酒が進むいいつまみ。

ちょろっと山椒を効かしてるのがまさに酒菜。

チゲ鍋 - 酒菜 けいろく庵

チゲ鍋

真ん中はチゲ鍋。いやいや、お通しでチゲ鍋出てきちゃいます?一品でお金取らないでいいんですか?と心の中で思いながら、食べてみるとこれがまた美味い。

長ネギ、豆腐、豚肉、人参、舞茸、あさりなど具沢山。常連さんたちに少しでも健康的な食事を取ってもらおういう気遣いすら感じさせる、野菜たっぷりなチゲ鍋。ほっこりと美味い。

写真だと器が小さく見えるかもしれないが、そこそこな量が入っている。平皿で出したら、400~500円取ってても何の問題もないぐらいな量と質。

ビールを飲んできんぴらを食べ、合間にチゲ鍋。何もつまみを注文してないのに既にちゃんとお食事もできている。すごい。

アボカドサラダ - 酒菜 けいろく庵

アボカドサラダ

右はアボカドとイカとトマトと何かを和えたもの。パクチーのみじん切りか乾燥

パクチーがちょっと混ざってて、その風味がまた美味い。

飲み屋でこうやって野菜が食えるのありがたいね。しかも酒が進む野菜のお料理。

この1汁2菜のおつまみだけで、余裕のビール1本開け。2本目を頼みつつ、つまみを追加で注文。

すると、ここらへんから徐々にママさんたちと話し始める。

ママ  「お兄さんここらへんでよく飲むの?」
拙者  「いやー渋谷ではほとんど飲んだことなくて、今日は近くでさっき仕事終わったので来てみました」

常連さん「ここふらっと寄ったんです?」
拙者  「そうですそうです。目の前通って気になったので入ってみました」
常連さん「え〜!こんな店知らずにふらっと寄れるの凄いね。笑」
拙者  「”酒菜” の看板に惹かれて。笑」
常連さん「若いのに渋いねぇ〜。若かったから上の店と間違えて入っちゃったんじゃいかってさっき心配してたんだよ。笑」
拙者  「ばっちり酒菜の看板確認してきたので大丈夫ですよ。笑」

のような会話から徐々に常連さんたちとお話ししながら飲み食い。

皆さん、かなりの頻度でいらっしゃるようで、30代〜60代の方までみんな仲が良さそう。

銀杏塩炒り - 酒菜 けいろく庵

銀杏塩炒り

お話しをしつつ飲みつつ、銀杏の塩炒り。実はこの前にシメサバとゴーヤチャンプルを頼んで食べたのだけど、話に夢中になっちゃって写真撮り忘れ。

シメサバもちゃんと美味しかったし、ゴーヤチャンプルも絶品。特にゴーヤチャンプル、久々に食べたのだがめちゃくちゃ美味かった。

メニューにはもうオールジャンルで家庭料理やら飲み屋メニューやら色々あって、ママさんどんだけレパートリーあるんだいってぐらいオールジャンル。

途中からはさらに2,3名の常連さんが加わって、一緒にワイワイ飲み。拙者も酒が進んで常連さんに入れてもらって楽しく飲ませて頂いた。

誰か来る度に「この子、今日初めてふらっと寄ってくれたんだってよ!○○くんって言うからよろしく!」のような感じで紹介してくれ、「おぉ!じゃあ初祝いに!」ってな感じで頼んだ日本酒を拙者にも分けてくれたりと皆さん優しいしギャグセンが高い。笑

その後は1杯とつまみちょいちょいで帰る方も居れば、最初からラストまで居る方もいたけど、みんな仲良く楽しく晩酌。

追加でなんか料理を頼んで食べた気もするが、すでに記憶なし。

結局、20時過ぎに店に入ったけど1時過ぎまで入り浸ってしまった。

次の日も仕事だったので1時になった頃にお会計をお願いすると、皆さん心配そうに「あ!こんな時間か!お兄さん遅くまでごめんね..!! 家まで帰れる?終電ある?大丈夫?」とめちゃくちゃ心配してくれた。笑

その後は帰ろうと思ったが、渋谷にいつも居る先輩とバーに行って結局朝まで飲んでしまいもうベロンベロンになっちゃって記憶が曖昧になってしまったのでした。

いやはや、どのつまみも美味いし、楽しいしですごく良い店でした。

これだけの長い時間居て、会計も安く明朗会計。いくらか覚えてないが、次の日の財布に入ってる札が全然減ってなかった。

なかなか渋谷で飲むことが無いのだが、渋谷で飲む時はまた寄りたい、そんな楽しくて良いお店でした。

ちなみに、いろんな人と絡むのが苦手な方に無理やり絡むような常連さんは居ないと思うのでその点はご心配なく。皆さん良識のある方たちなので、ご安心ください。

ではまた!

酒菜 けいろく庵居酒屋 / 神泉駅渋谷駅

夜総合点★★★☆☆ 3.6

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