大学生の頃、六本木のクラブ帰りに初めて食べた三田製麺。その味は酔っぱらってふらふらになった拙者の腹を満たしてくれ、クラブで惨敗した虚しさを紛らわせ、帰宅する気力を回復させてくれた。
もう何年も前の話だが、そんな三田製麺 六本木店も数年行かないうちに閉店し、拙者も年を取った。こうして人や町は変わっていく。
どうも、エモーショナルな冒頭を書こうとしたけどイマイチ上手くいかなかったので挨拶に切り替え、GOEMONです。
さて、つけ麺は三田製麺が初めてだった拙者であるが昨年は六本木 「麺屋武蔵 虎嘯 （こしょう）」にドハマりし、元々ラーメン派なものの最近はつけ麺も大好きになりちょくちょく食べに行っている。
そんな拙者が今宵伺ったのはこちら。
つけ麺 五ノ神製作所 新宿店
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-33-16 シャトレー新宿御苑第一 1F
営業時間
11:00～21:00
日曜営業
定休日：無
魚介系のラーメン/つけ麺でも珍しい「海老」を使ったつけ麺が食べられるという五ノ神製作所。住所は渋谷区千駄ヶ谷、ビル名は新宿御苑、最寄り駅は新宿駅となんともわかりにくい立地。新宿南口から出てちょっと裏路地に入ったマンションの１階部分にございます。
この日は近場で打ち合わせがあり、社員と事前に調べて興味が湧いたためもう何分でも並んでも良いから食べてみようということで気合十分に訪問。通し営業なので少しでも空いている時間にしようと打ち合わせも15時ごろに終わるようセッティングし、15時過ぎに到着したが甘かった。店に近づくとすでに行列が見える。
この時間でもめちゃくちゃ並んでるんだね、なんて言いながら列へ並ぼうとすると…
すごい、店の周りがすでに海老の良い香りが漂っている。福岡の豚骨ラーメン屋の周りバリに海老の良い香りがプンプンしている。昼を食べずに腹ペコ状態の拙者たちにとってこれは拷問だ。
とりあえず列に並び、何分かかるか心配しながらもその時を待つ。
がしかし、心配していたものの列の進みが思っていたより早い。どうやら列がある程度進んだ所で先に食券を買って注文を確認しているので席に付いたらすぐに提供できて効率がいいようだ。15分程度待ったところで拙者たちにも食券購入の案内が。
券売機を見るとスタンダードな「海老つけ麺（800円）」の他に「海老味噌つけ麺（880円）」、「海老トマトつけ麺（880円）」もあり、少しトマトに惹かれる。迷った後、やはり最初はスタンダードがいいでしょうということでシンプルに二人とも海老つけ麺を購入。拙者だけ味玉をトッピングで。
麺の量は小並大とあり、大だけプラス100円。小180g 茹上 340g、並270g 茹上 520g、大360g 茹上 700gとのこと。小でも充分かなぁと思いつつ、３段階だと真ん中を選びたくなる心理によって並を注文。お姉さんに「並だと量多くて残す人多いですか？」と聞くと「わりと皆さん完食されてますよ＾＾」とのことだった。
食券を渡してさらに少し待つといよいよ中へ。店内は広くL字の長いカウンターで余裕のある作り。女性客も多く清潔感のある空間。そして何より店の中に充満する海老の香り。腹が減る。
すでに空腹の限界を迎えていた拙者たちのリミットがあと数秒で外れてしまうと思ったが、席に付いてから程なくして着丼。
海老つけ麺
まるでお蕎麦を倍加させたような四角い角張極太ストレート麺に海苔とボイルしたキャベツ。
まずは汁に付けずにそのまますすってみると、プチンと切れてポクポクとした噛み応え。しっかり目の食感に小麦感溢れる強き麺。
海老つけ麺 つけ汁
そしてこちらがつけ汁。店に入る前から嗅いでいた海老の香りだったが、目の前に来るとこれまた良い香りがぷんぷん。濃厚系と聞いていたのでもっとドロっとしていると思ったが見た目はそれほどでもないようだ。
海老つけ麺 汁と共に
満を持して麺をつけ汁に浸し、口へ運ぶ。ズズズッ
もはっ！
こりゃすげぇ。こりゃ海老だ。海老以外の何物でもない。もはや今まで食べてきた海老の形をしてた海老は海老じゃなく、これがほんとの海老じゃないのか？って意味わからんこと思うぐらい海老の風味がぶわっと広がる。
海老何匹凝縮されちゃってるのか心配になるぐらい海老。つけ汁のどこかから海老がこっち見てるんじゃないかと思っちゃうぐらい海老。それぐらいに海老。
いやはや、魚介系で風味が凄いと言えば煮干だと思ってたけど海老もすごい。そしてこんなに海老の風味が凄いのに嫌なクセはなくさらりと食べ進められる。
煮干はやや生臭さを感じることもあるが、この海老のつけ汁は全くない。
ズズズっと勢いよく吸い上げるともの凄い風味。これは海老好きにはもちろんたまらないだろうし、そうでなくともこのつけ麺はたまらないでしょう。いやぁ美味い。
海老つけ麺 チャーシュー
つけ汁の中のチャーシューはとろとろ系な豚バラ。
海老つけ麺 メンマ
メンマは三角形の味付け濃いめ。ここまでスープが海老海老しぃともはや具材は味薄目、またはボイルキャベツみたいにスープの味を吸って食す系のものの方が合いそうだ。しかしながら、ホントに美味い。全然飽きない。
その後は3分の2程度まではするすると食べ進めていたものの、徐々にお腹が膨れていく。やはり茹で上げ520gはかなりのボリューム。徐々にペースダウンしてきているが店の外で並んでいる人たちのことを考えるとダラダラとしているわけにもいかない。
今日は、今日だけは申し訳ないがギブアップしようかと思ったが残り1/4程度のところで割りスープを投入。そこへ麺を全部入れてアツアツな海老ラーメン風に。
海老つけ麺 スープ割でラーメン風
この作戦が大成功。かなり限界に近かったが何とか無事完食。めっちゃ苦しい。
女性でも並を完食していた人は居たけど残している人もやはりいたので、食の太さが心配な人は小がオススメ。小でも茹で上げ340gなので拙者は次回から小にする。足りなければ卵かけご飯とか頼めばいいですしね。
食後はパンパンになったお腹と脳にまで浸透した海老の香りの幸福感に満たされながら店を後にし、新宿５丁目のルノアールでその後２時間ぐらい動けず温かいお茶をすすりながら今日はもう夜飯食えんな、思うGOEMONであっとさ。ご馳走様でした。
ではまた！
つけ麺 五ノ神製作所 新宿店 （つけ麺 / 新宿三丁目駅、新宿駅、代々木駅）
昼総合点★★★☆☆ 3.5