腹が減った。何か食べなければ。
普段朝昼はあまり食べない拙者であるが、今日はやけに腹が減っていた。
米か麺かパンか。そばかラーメンか。定食か丼ぶりか。いや、チャーハンだ。
というわけで向かった店はこちら
店名 | 赤坂一点張 (あかさかいってんばり) |
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住所 |
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営業時間 | 11:00~翌4:00 |
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定休日 | 日曜・祝日 |
ガラガラ
引き戸を開けて店内に入る。
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ん? ここは食券形式ではないようだ。しかし、勝手に席に座っていいのか?
テーブル席が空いているが座って良いものなのか。それとも案内されるのか。
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店員:あそこどぞ
ようやくカウンター席に案内されて着席。荷物置きがなくコートをどこにかけて良いかもわからないため全て足元へ置く。
メニューに軽く目を通し、チャーハン中盛と餃子3ヶを注文。
店に行ったのは15時前だったのだが、それでも客が続々入ってくる。
あっという間に満席近くなり、厨房も大忙し。チャーハンとラーメンが飛び交い、新人らしき店員さんに対してだんだんと当たりが強くなる店長らしき職人。
調理の音とラーメンをすする音をBGMにスマホをいじいじして待つこと数分、先に餃子3ヶ登場。
テーブルの辛味噌をよそい、酢と醤油でタレを作る。ラー油はいれない。
まずは酢醤油だけでパクリ。ふむふむ。
カリっと高火力で焼かれた下面ともっちり食感な上面。
中身はキャベツ、ネギ、豚ひき肉でキャベツの割合がかなり高めである。
個人的には肉感強めな餃子が好きなのでミスマッチだが、美味いには美味い。
2個目は辛味噌をちょいと付けて食べてみる。こりゃ美味い。
キャベツ多めな具と辛味噌がよく合う。
最後の1つは辛味噌多めで食べてみ・・・
その時だった・・・
「てめぇチャーハン小どこやったんだよ」
職人さんが新人に対して怒っている。どうやら、中盛を頼んだお客さんに間違って小盛を出してしまい、小盛のお客さんにチャーハンが行き届いていなかったようだ。
急いで新人さんが小盛をお客さんから取り返し「まだ食べてないです」と言い張る。
職人:てめぇ食べてないですじゃねぇよ。お前それ客として出されたら食えんのか?おい
異様な雰囲気が店内に立ち込める。まぁ拙者も思いましたよ。君、それ食べてないからって出すのはやばいよ?出さないよね?って思いましたよ。食べてないとは言え、レンゲ突っ込んであるからね。間違って出したのはいいけど、まだ食べてないアピは正直ヤバイ。笑
そんなこんなで職人さんの怒りはピークに。新人さんに怒りながら調理を続ける。ありゃ来月には辞めちゃうだろうな… と心配していると拙者のチャーハン登場
ほぅ。なかなか美味そうじゃねぇか。
さっきまで怒鳴り散らしいていた職人が作ったチャーハン。このチャーハンに怒りが込められていると思うとこちらも強気でいかなければならない。
早速レンゲでひとすくい、パクリ。
ングオッ!!
美味い。チャーシュー、たまご、ネギのシンプル具材なチャーハンだが、チャーシューの味染み具合、チャーシューの量がちょうどよく、一口ごとにゴロっと入ってくるチャーシューが良い味のバランスを出してくれる。
米はふっくらではなくパラパラを強めた仕上げ具合で、ややおこげが出来ているほど炒めてある。
このおこげは怒っていた途中に出来てしまったものなのか、それともいつもと同じなのか、それはわからないがおこげがまた美味い。醤油の香ばしさがプラスされることで風味がまし、カリっとした食感がたまに入ることで美味しさも増す。これが狙ってやっていなかったのだとしたら、新人君のおかげだ。
中盛とは言え、総量はなかなか多く成人男性でも満足な一品であった。
最後まで新人くんは怒られていたが、果たして大丈夫なのだろうか。
そんな心配をしながら店を後にする五右衛門であった。